居間だけでなくトイレや浴室など、住宅の中のさまざまな場所についていて、室内の空気をきれいにしてくれる換気扇。なかでも、天井に埋め込むタイプがお家にあるという方も多いのではないでしょうか。そんな換気扇の排気性が悪くなったり、劣化が起きたりして、換気扇のリフォームを考える方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、「天井埋め込み型の換気扇の交換を自分でおこなうにはどうしたらいいのか?」「そもそも自分でできる作業なのか?」ということについてご紹介します。
何も知らないままおこなうと、おもわぬトラブルが発生することもあるので、きちんと要点を押さえておきましょう。
天井の換気扇の交換方法
自分で天井の換気扇を交換するには、どのようにしたらいいのでしょうか。できる限り自分で施工してみたい、という方のために、自分でおこなう天井の換気扇の交換方法をご紹介します。天井に設置されているので、作業にはたいてい脚立が必要になります。決して無理はせず、安全に作業をおこないましょう。
1、ブレーカーを落とす
まずは、今現在設置されている換気扇の動きを完全に止めます。しっかりとブレーカーを切ってから作業するようにしましょう。
ブレーカーを落とさずに作業をすると、何かのはずみでスイッチが入って羽根が回り出したり、配線を接続する際に通電したりして危険なので、交換工事をおこなう際はかならずブレーカーは落としてください。
2、カバーとファンを外す
ブレーカーを落としたら、換気扇のカバーとファンを取り外します。カバーはネジで留められているものもあれば、ツメのようなもので引っかかっているだけのタイプもあります。ネジらしきものが見当たらなければ、少し引っ張ると簡単に取れることもあります。
3、本体を取り外す
次に本体を取り外します。天井埋め込み式換気扇は、ネジなどで天井に取り付けられていることが多いです。長いこと設置されたままだった換気扇の場合は、このネジが外れにくくなっている場合もあるので注意しましょう。
天井にねじ込まれているネジを取ろうとするときは、必然的に腕を上げた状態で取り外し作業をおこなうことになります。腕も手先も相当負荷がかかる作業になります。このときに、ネジ山をつぶしてしまわないように気を付けましょう。ネジをすべて外したら、天井から箱ごと抜きだすように本体を取り出します。
4、新しい換気扇を設置する
古い換気扇を天井から抜き出したら、新しいものを同様に天井にはめ込みます。その上からねじを締め、取り付け完成です。
このとき、電源コードの接続が必要な場合があります。電源コードがコンセントタイプになっている場合は、差し込むだけで簡単に接続できるのですが、中には導線を接続しなければいけないタイプもあります。
5、試運転をする
取り付け終わったら、試運転をしてみましょう。ブレーカーを上げたら、スイッチを押してきちんと作動するか、異音はしないかなどをきちん確かめましょう。
取り付け時に気をつけたいこと
換気扇を取り付ける際に気を付けるべきことはなんなのでしょうか?方法を間違えると大けがをするだけでなく、ときには命にかかわることもあるので、注意すべきポイントをしっかりと押さえて作業する必要があります。
取り付けには資格が必要
天井埋め込み式の換気扇は、方法をわかっている人ならば簡単に設置することができるでしょう。しかし、設置工事に際しては思わぬ落とし穴があるので注意が必要です。
基本的に、換気扇を取り付けることそのものには、なんの資格もいりません。しかし、換気扇の設置にともなって配線を接続しなければいけない場合は、電気工事士の資格が必要です。
電気工事士の資格を持たない人が配線工事をおこなうと、電気工事士法に抵触する可能性があるのです。無資格の人が電気工事をおこなうと、30万円以下の罰金もしくは一年以下の懲役が罰則として課せられることになります。
安全面に考慮する
天井埋め込み型の換気扇の場合は、作業はとくに高所でおこなうことが多いです。脚立から転落したりすることのないよう、安全面にはしっかりと気を配りましょう。きちんと安定した足場を組み、無理な姿勢で作業をすることはやめましょう。
また、ボルトやネジなどの留め方が悪いと、部品や換気扇本体が落下してくることもあります。部品は固く、本体ともなると重みもあるので、当たっただけで大けがになる場合もあります。安定した状態で正しく固定できたかどうかきちんと確かめるようにしましょう。
取り付けはプロに相談しましょう
換気扇の取り付け・交換は、プロに頼むようにしましょう。天井埋め込み型の換気扇を自力で交換するのは、たいていの人の場合は、知識の面でも体力の面でも不安がつきものです。おぼつかない知識で不慣れない作業をおこなうのはとても危険です。
また、換気扇の取り付け方は、大筋は決まっていてもメーカーやタイプによって微妙な違いがある可能性があります。工事説明書にそって正しい方法で施工をしなければ、発火や発煙といったトラブルが起こる可能性があるので注意が必要です。
まとめ
天井埋め込み型の換気扇を自分で取り付け・交換する際の注意点は以下の通りです。
- ブレーカーを落としてからカバーを外し、本体を取り外す
- 新しい換気扇の設置は逆の手順でおこない、試運転をする
- 換気扇の設置には電気工事士の資格が必要。無資格でおこなうと法律違反になる
- 脚立などを使って天井で作業するケースが多く、怪我につながりやすいので注意する
天井埋め込み型の換気扇の交換は、手順としては簡単に思えるかもしれませんが、素人が自分でおこなうにはとても大変で危険な作業です。取り付けや交換を行いたい場合は、きちんとプロの業者に相談するようにしましょう。