クローゼット内の湿度……。気になりますよね。湿度が高い日本は、リビングや寝室が快適であっても、クローゼットの中は湿気がこもってしまうことがあります。そのままにしておくと、大切な衣類にカビが発生してしまうこともあるのです。なるべく早く対策をとりましょう。クローゼットの湿気対策には、換気扇を使って換気することがおすすめです。
換気扇による換気は、窓を開けっぱなしにするよりも高い効果があります。しかし換気扇が設置できない場合は、どうしたらよいのでしょうか?このコラムでは、クローゼット内の湿気対策だけでなく、換気扇の設置ができない場合に有効な方法をご紹介します。
クローゼットに換気扇を設置するメリットとデメリット
クローゼットにしまっていた衣類がなんだか湿っぽいと感じたら、湿気対策が必要なサインです。その理由は、クローゼットは予想以上に湿気がこもっているからです。湿気のこもっている場所に衣類を保管しておくと、カビが生えてしまいます。そのため換気が必要です。
クローゼットに換気扇を設置することで、換気をすることができます。クローゼットに換気扇を設置することは、換気に効果があります。そのほかにもニオイが衣類につくことをおさえることも可能です。しかし注意しなければならない点もあります。そのような換気扇設置のメリットとデメリットについてご紹介します。
メリット
クローゼット内の空気を循環させることで、湿気がこもるのを防ぎます。また冬場の結露を防ぐので、結露によるカビの発生もおさえることができます。そのほかには空気を循環することで、クローゼット内にこもりがちなニオイをおさえることも可能です。
デメリット
換気扇は、電気によって動かすため電気代がかかってしまいます。また室内の空気を外に排出するため、室外の気温の影響を受けてしまいます。たとえば、夏なら暑い空気、冬は冷たい空気が入ってきてしまうのです。そのため、部屋の温度にまで影響することがあります。
窓で換気をしようと思ったら……
クローゼットに窓があるなら、窓を開けるだけで換気ができ、電気代もかからずに経済的と考える方は多いでしょう。たしかに、電気代はかかりません。しかし換気扇を使用しているほうが換気の効果は高くなります。
また、クローゼットに窓を取り付けると窓からの陽が衣類にあたってしまい、衣類が日焼けをして色あせてしまいます。冬には窓にできた結露が原因となり、カビが発生してしまうこともあるのです。さらに、換気のために窓を開けていると、花粉やホコリが衣類についてしまうこともあるでしょう。もし窓が道路に面しているなら、排気ガスが入ってしまい衣類に匂いがついてしまうこともあります。
窓を開けているときに急な雨が降ったりすると、クローゼット内にも雨が入ってしまうことがあります。そうなるとクローゼット内の湿度は、とても高くなってしまいます。窓を開けたままにしておくことは、防犯上も危険です。このように、クローゼットにある窓を換気目的で使用することはリスクが多いため、おすすめできません。
クローゼットに換気扇をつける方法
設置する方法は、DIYで設置する方法と業者に依頼する方法があります。DIYでは、壁に穴を開けて換気扇を取り付けます。取り付けは次のような手順です。
- 設置する場所を決める
- 換気扇の電気をどこのコンセントからとるか決める
- 壁にドリルなどの工具を使い、穴を開ける
- 換気扇を取り付ける木枠を取り付ける
- 屋外の壁に屋外フードを取り付ける
- 換気扇を木枠に取り付ける
換気扇や取り付けに必要な部品は、ホームセンターなどで購入することができます。部品以外には、設置場所まで届くはしごや電動ドリル、のこぎりといった工具が必要です。DIYでおこなうと工事費などがかからず、コストを安く済ませることができます。しかしDIYに不慣れな人にとっては、作業が難しく大変かもしれません。
換気扇の設置はプロに依頼する
換気扇を設置するためには、はしごなど道具が必要です。もし道具を持っておらず、新たに購入しなければならない場合は、コストもかかってしまいます。また、高所で作業するためケガをしてしまう危険性もあります。難しいと思ったら、無理をせずリフォーム業者などに依頼したほうがよいでしょう。
設置にかかる費用相場
換気扇設置にかかる費用は、およそ30,000~50,000円です。これは既に壁に穴が開いている場合の価格です。まだ壁に穴が開いていない場合は、およそ10,000~35,000円の追加料金がかかります。業者に依頼する場合は、いくつかの業者に見積りを依頼し、納得した工事金額で信頼できる業者を選びましょう。
賃貸住宅の場合は許可をとってから
賃貸住宅に換気扇を設置する場合は、必ず管理会社や大家さんの許可をとってからにしましょう。なぜなら賃貸住宅は、退去時には原状回復をおこなうという条件がある場合が多いからです。
もし許可をとらずに無断で壁に穴を開けてしまうと、退去時に換気扇の撤去だけでなく、壁の穴をもとに戻さなければならなくなり、全体的な費用が高額になるおそれがあります。原状回復の費用は借主負担になることが一般的なため、注意しなければなりません。
換気扇を設置できない場合はどうすればいい?
賃貸住宅や、家の構造などの理由で換気扇を設置できない場合があります。そのようなときは、ほかの方法で換気する方法をご紹介します。
簡易換気扇を取り付ける
簡易換気扇とは、窓枠に設置できるタイプの換気扇です。もしクローゼット内に窓があるなら設置することができます。簡易換気扇の相場は、10,000円未満のものが大半で、コストもお手頃です。取り付けは次のような手順になります。
- 設置する窓枠の高さをはかる
- 窓枠の高さに換気扇を合わせて組み立てる
- 窓に取り付けて固定する
設置した後も窓の開閉が可能です。しかし換気扇を設置した窓は、既存の鍵を使用することができません。そのため、補助鍵を取り付けるなどの防犯対策が必要になります。
その他の対策
空気洗浄機や除湿機でも除湿が可能です。除湿をすることでカビの発生をおさえることもできるため、そうした機械を利用すれば除湿と同時にカビ対策をおこなうこともできます。このほかにも、乾燥剤が効果的な方法となります。乾燥剤の形状には、吊り下げるタイプやシートタイプ、設置するタイプがあり、場所によって使い分けが可能です。
クローゼット内の空気を循環させるには、扇風機を使う方法があります。扇風機の風をクローゼットに向けて送り、空気の流れを作ります。そうすることで、クローゼット内のこもった空気を循環させることが可能です。このように、換気扇が設置できないクローゼットであっても、湿気対策をすることが可能です。自宅に合ったものを選ぶようにしましょう。
まとめ
クローゼットの湿気は、換気扇による換気がおすすめです。なぜなら窓を開けるより、換気扇を使用するほうが、高い換気効果があるからです。クローゼットに換気扇がない場合、後からDIYで設置することができます。しかし換気扇の設置には、壁に穴を開けたり、高所での作業が多かったりと、DIYが不慣れな人にはハードルが高くなります。
DIYが難しいと感じたら、無理をせず業者に相談しましょう。数社にお電話をいただければ、スムーズなご案内が可能です。賃貸住宅などで壁に穴を開けることができないときは、簡易換気扇や空気清浄機、除湿器などが利用できます。自身にあった方法でクローゼット内の衣類を大切に保管しましょう。