お風呂の換気扇掃除はどのくらいの頻度でおこなえばよいのでしょうか。
「換気扇からホコリが見えたら掃除をする」という方も多いと思いますが、実は、本体カバーにホコリが付着していると目視できる状態は、すでに内部にかなり汚れが溜まっている証拠。その場合、本体カバーを掃除するだけではほとんど意味がありません。一緒に内部のシロッコファンの掃除する必要があります。
では、どのように掃除をすればよいのでしょうか。お風呂の換気扇掃除の方法と手順、掃除をしないで放置したときのリスク、知っておきたい換気扇掃除のポイントについて紹介します。
お風呂の換気扇掃除の方法
お風呂の換気扇掃除の方法について、手順を追って説明していきます。換気扇掃除の手順は大きく4つの工程に分けられます。内容はそれほど複雑ではありませんが、パーツの名前など専門的な箇所については解説も交えながら紹介していきます。
1、ブレーカーを落とす
換気扇自体の分解を始める前に、まずはブレーカーを落としておきます。掃除中にファンが動いたことによるケガや、感電による事故を防ぐためです。万が一に備えて安全に作業が進められるよう、一番初めにブレーカーは落としておきます。
2、カバー・ファンを外す
重なっている上から、化粧パネル、カバー、ファンといった順番で外していくことになります。
化粧パネルは、換気扇を覆い隠すように天井についている白いカバーのことです。大体格子状になっていることが多いと思います。化粧パネルは大抵の場合、2本のバネのような部品ではめ込んであるだけなので、下に引っ張りながらはめ込んである部分を外していくと簡単に取り外すことができます。
化粧パネルの次に、カバーを外します。カバーは、ファンの周りを覆っているようについており、3~5個のねじで留められています。ゆっくりとねじを緩めてカバーを外していきましょう。
化粧パネル、カバーを外せたら、ファンを外していきます。ファンを外すときにはソケットレンチを使用します。ソケットレンチとは、ボルトやナットを締めたり緩めたりすることができる工具です。
ボルトは、棒状の部品のこと、ナットとは、六角形をしたリング状の部品のことです。ファンは通常、中央部分がボルトとナットによって固定されているため、取り外すにはそれらを外す必要があります。外すときはファンを手で押さえながらソケットレンチを時計回りに回すと簡単に外すことができるでしょう。
3、掃除する
パーツがすべて外れたら、いよいよ掃除に取り掛かります。ゴム手袋、歯ブラシ、布、浴室用中性洗剤を使用します。お風呂掃除や台所清掃用の中性洗剤がおすすめです。手にゴム手袋をはめ、部品を水で濡らし、中性洗剤を吹き付けます。
次に、化粧パネルとカバーを歯ブラシで丁寧にこすり洗いしていきます。その間、シロッコファンは中性洗剤を吹き付けた状態で20~30分間ほど放置しておきましょう。時間が経ったら、洗剤が残らないように洗い流します。
最後に布で乾拭きして乾燥させます。少しでも湿っているとカビが生える原因になりますので、しっかり乾燥させてください。なお、この中性洗剤以外のものを使うと変色の原因にもなるため気を付けてください。
4、取り付ける
きれいになったら、分解とは逆の手順で取り付けなおしていきます。ファンを取り付け終えたら、スムーズに動くかどうか動作を確認してください。ファンがスムーズに動いたら、カバー、化粧パネルといった「取り外し」と逆の順番で取り付けて、掃除は完了です。
掃除をしていないと悪臭やカビが・・・
掃除をしていないとどのような問題が起きてしまうのでしょうか。おもに、悪臭とカビの原因になるのではないかということはイメージできると思います。なぜこのような状態になるのか原因をみていきましょう。
換気扇から悪臭がする
掃除せずに換気扇を放置しておくと、換気の効率が低下したことで汚れが溜まりやすくなってしまい、付着したカビやゴミなどのせいで悪臭や異音が発生する原因になってしまうことがあります。
動いていない状態でも、換気扇は外気を通すため排気口付近に臭いの原因があると換気扇を消した途端に臭いが発生してしまいます。
カビやホコリが舞う原因に
長期間換気扇を放置してしまうと、カビを繁殖させてしまうことがあります。換気扇を稼働させたとき、そのカビやホコリが舞ってしまうことにもなります。
さらに、換気扇内で発生したカビの胞子が浴室内に巻き散らされることにより、壁や床にもカビを生えさせてしまうことにもつながります。お風呂場を念入りに掃除してもカビがなかなか取れないという場合、換気扇のカビが根源にあるかもしれません。
覚えておいて損はしない!換気扇掃除4つのポイント
清掃の大まかな流れについてわかっていただけたところで、換気扇掃除をおこなうについて覚えておきたい4つのポイントについても知っていただきましょう。本体の扱い方、掃除の頻度、お風呂のカビ予防方法、自力で解決できない時の方法といったことも合わせて覚えておいて損はありません。
本体に直接水や洗剤散布はダメ
勘違いされがちですが、換気扇本体に直接水をかけたり直に洗剤を散布することは厳禁です。浴室に設置されてあることは水気に強く丈夫なのではと思ってしまいますが、浴室換気扇は電気機器です。そのため、換気扇本体に水や洗剤を直接吹きかけてしまうと故障の原因になることがあります。
したがって、本体内部を掃除するときは洗剤をしみこませた布を使用し、水拭きしたいときはウェットティッシュなどで軽く拭く程度にします。本体カバーなど水で洗った部品はよく乾かしてから本体に戻すようにしましょう。
換気扇の掃除は3か月に1回行う
換気扇の掃除の頻度として、外面のパーツは週に1回、フィルターやカバーを外す内部の掃除は3か月に1回が理想です。こまめなお手入れを心がけたいものですが、お風呂は湿度が高いため、そもそもカビが発生しやすくなっています。
内部のシロッコファンにホコリが見えた場合、内部には相当の汚れが溜まっています。そうなった場合、早急に掃除に取り掛かることをオススメします。
あわせてお風呂のカビ対策も
せっかく浴室を掃除してもカビ菌が取り除かれなければ再びカビを発生させてしまうことにもなりかねません。カビの繁殖を防止するためには毎日のちょっとしたひと手間が大切です。
浴室のカビ予防に有効な対策の一つとして、浴室全体を45℃以上のシャワーで洗い流すという方法があります。45℃以上のお湯はあらゆるカビを死滅させるだけでなく、石けんカスも洗い流してくれるため軽い清掃にもなります。
効果を薄めないためには最後に浴室を使用した人がおこなうとよいでしょう。週に1回でも十分効果があります。お湯をかけた後はしっかりと換気扇を回し、浴室内を乾燥させることまでおこないましょう。
自力で難しければプロの手を借りる
ここまで換気扇の清掃の手順を紹介しましたが、換気扇はほとんどが自分より背の高い場所に設置されています。そのため、腕を伸ばしたりつま先立ちをしたりといった作業が多くなり、体に負担がかかったり、上から舞ってきたカビやホコリを吸ってしまって思わぬアクシデントにつながるおそれも考えられます。
掃除道具を一式揃えるところから始めなければならない場合、トータルで費用が高くついてしまうこともあります。作業が困難な場合や手順に不安がある場合などは、無理せず、プロの手を借りるのも一つの手です。
まとめ
換気扇は掃除していないとカビやホコリが溜まり、ひいては浴室内の汚れにもつながっていくことが考えられます。
換気扇の掃除方法については、4つの手順と、水を使うタイミング、乾燥させるタイミングを抑えてからおこなうようにするとスムーズでしょう。また、換気扇の掃除にまつわるポイントは4つありました。
- 換気扇本体に水や洗剤を直接吹きかけない
- 換気扇の掃除は最低でも3か月に1回
- 浴室内を45℃以上のシャワーで洗い流す
- 無理はしない
思い返せば、最後に換気扇を掃除したのはいつになりますか?思い立ったが吉日です。換気扇の清掃に取り掛かるなら今がチャンスです。これを機に、換気扇をきれいにしてしまいましょう。