「キッチンの換気扇交換はDIYできるのかな?」今回は、そんな疑問にお答えします。
キッチンの換気扇の耐用年数は一般的に10年~15年といわれていますが、使い方によって寿命が早まることもあります。換気扇の不具合が続くときには、思い切って交換するのがおすすめです。
キッチンの換気扇交換をするときにはまず、どんな種類に交換したいのかを決めることが大事です。キッチンの換気扇は、種類によってはDIYが可能なタイプもありますが、多くのタイプでは、業者に任せたほうがよいからです。
ここでは、換気扇交換の前に確かめておくことや新しい換気扇の選び方についてわかりやすく解説しますので参考にしてください。
キッチンの換気扇を交換する前に確認すること
キッチンの換気扇を交換するときには、はじめに古い換気扇の種類とサイズを確かめておきましょう。キッチンの換気扇には、「シロッコファン」と「プロペラファン」の2種類があります。
円筒状のカタツムリのような形をした換気扇が、「シロッコファン」です。最近の住宅のキッチンでは、シロッコファンが使われることが増えています。一方、扇風機のように何枚かの羽がついている昔ながらの換気扇が「プロペラファン」です。
換気扇の種類を確かめたら、サイズを確認してください。シロッコファンの場合は、レンジフードの横幅を測っておきましょう。横幅が60㎝・75㎝・90㎝のものが主流です。
プロペラファンの場合は、羽の直径の大きさを測ってください。羽の直径は25㎝か30㎝のサイズのものが多く使われています。
新しい換気扇(レンジフード)は2ステップで選ぼう!
古い換気扇の種類とサイズを確かめたら、新しい換気扇(レンジフード)を準備しましょう。新しい換気扇をまだ購入していない場合は、次の手順にしたがって適切な換気扇を選んでみてください。
ステップ1:ファンの種類を選ぶ
「シロッコファン」または「プロペラファン」のどちらに交換するのかを選びましょう。シロッコファンは、ダクトと呼ばれる排気のための管を通して外へ空気を送り出すしくみになっているため、部屋のどこにでも取り付けることができます。
一方、プロペラファンは壁際に取り付けられていて、換気扇を通して空気を直接外へ送り出すようになっています。そのためプロペラファンは、外に面する壁に設置されているのが一般的です。
現在使っている換気扇がシロッコファンなら、新しい換気扇にはシロッコファンを選ぶのが無難でしょう。一方プロペラファンからは、どちらのタイプにでも交換可能です。シロッコファンは、音が静かで捕集効率がよかったり外気の影響を受けにくかったりするなど、さまざまなメリットがあるのでおすすめです。
ただし、プロペラファンからシロッコファンへ交換するときには、工事の手間や外壁の工事が必要な場合も出てきます。しかし、シロッコファンの機能に魅力を感じるなら、交換のタイミングでより多くの機能を備えたシロッコファンを選んでおくのもよいかもしれません。
シロッコファンの進化系としてとして、「ターボファン」という換気扇も出回っています。ターボファンは、シロッコファンと同様ダクトで排気する方式であり、羽の形状が工夫改善されて、より高い排気力を持った換気扇です。
ステップ2:フードの種類を選ぶ
換気扇を選んだら、レンジフードの種類を選びましょう。レンジフードとは、換気扇を覆うカバーのことです。レンジフードには、さまざまな形や機能を持ったものがありますが、大きく分けると次の4種類になります。
・ブーツ
大型で、換気扇を上部から覆いかぶせるようになっています。その名のとおり、ブーツのような形をしているのが特徴です。プロペラファンに併用することもできますので、さまざまなキッチンに対応できるのが長所です。
従来は最もよく使われていたレンジフードですが、最近では場所を取らない省スペースのレンジフードが主流となってきています。
・スリム
シロッコファンとセットで使われることが多いタイプです。その名のとおり、どこから見てもすっきりした平面的なデザインで、圧迫感がないのが特徴です。どんなキッチンにも調和し、スタイリッシュなイメージがあるので人気があります。
また、多くの機能を搭載した機種があり、全般的にメンテナンスが楽なタイプが多いです。レンジフードの継ぎ目をなくしたり、汚れが付きにくいようにコーティングしたりと、お手入れの楽さをアピールした商品も増えています。
・フラット
横長で、上部がすっきりとしたフラットな形です。省スペースで場所を取らないのが特徴で、レンジフードを設置するのが困難な場所にも対応することができます。とくに、天井の低い場合や狭いスペースで活用されることが多いです。
このタイプのデメリットは、メンテナンスが楽になる機能が少なく、定期的にファンやフィルターの掃除が必要であることです。また、ガスコンロと平行に取り付けられているために、メンテナンス時には真上を向いて作業する必要があり、大変だと感じることがあるようです。
・ファルコン
レンジフードの手前が高く、奥へ行くほど低くなっているデザインです。比較的高い場所に設置することが可能で、換気扇の上部や上部の奥を掃除する手間を省くことができるのが長所です。
キッチンの換気扇交換をDIYでリフォームする方法
キッチンの換気扇交換のDIYは、種類によっては可能です。ここでは、自力でできる換気扇の交換方法と、ムリせず業者に任せたほうがよい場合について解説しますので参考にしてください。
DIY可能な換気扇とは
プロペラファンからプロペラファンへの交換であれば、自力での交換が可能です。古いプロペラファンと同じタイプの換気扇を購入して、キッチン換気扇交換のDIYにチャレンジしてみましょう。手順は以下のとおりです。
- 換気扇のコンセントを抜く
- 換気扇カバーを外す
- ファンキャップとプロペラを外す
- 換気扇本体を固定している金具を外す
- 換気扇本体を壁から取り外す
- 新しい換気扇の本体を取り付ける
- 電源コードの長さを調節する
- 本体にファンとファンキャップを取り付ける
- 電源を入れて動作チェックをする
- 換気扇のカバーをつける
業者に任せた方がよい場合
プロペラファンからプロペラファンへの交換は、自力でおこなうことが可能です。しかし、タイプの違うシロッコファンへ交換するときには、自力での作業がむずかしいので業者に任せましょう。業者に任せるべき理由は以下の3つです。
・ダクト工事には知識や技能が必要
シロッコファンを取り外したり取り付けたりする場合には、ダクトの工事もともないます。ダクトの工事は、配管の知識や技術がないと適切におこなうことができません。ダクトの工事を失敗すると、換気扇からうまく排気できなくなります。
ダクトは、天井や壁を通って外へつながるように設置されているものです。換気扇からうまく排気できなくなると、部屋の中に汚れた空気や臭いが滞留するだけでなく、条件次第では一酸化炭素中毒の原因となったり、火事の原因となったりします。
・レンジフード交換は重労働で意外と危険
レンジフードは、20kgほどの重量のタイプもあります。そのレンジフードを、天井近くまで持ち上げて作業することは、かなりの重労働です。普段あまりしないような作業をすると、思いもよらない事故やケガにつながるかもしれません。
業者に依頼した場合は、古いレンジフードや換気扇は処分をお願いすることができるので楽です。
・自力で交換しても費用はそれなりにかかる
自力での交換でも、新しいレンジフードや換気扇を購入する必要があります。そのほか、ダクト工事のための養生テープ、工具、踏み台(必要に応じて足場)の準備などの費用がかかります。
また、自力で交換したあとには、古い換気扇やレンジフードを処分しなければいけません。古いレンジフードの処分には、それなりに費用や手間がかかります。自力での交換により、業者に依頼するよりも安く済む可能性はありますが、手間や労働時間を総合的に考えると、あまりお得とは感じにくいでしょう。
換気扇の交換を業者に依頼したときの費用相場
プロの業者にキッチンの換気扇交換をお願いする場合の工事費用相場は、1万円~3万円です。古い換気扇を取り外して、新しいレンジフードと換気扇に交換するといった標準的な工事内容では、上記のような料金の相場になります。
このほかに、レンジフードと換気扇の料金が必要です。
- プロペラファンの価格相場……約1万円~2万円
- シロッコファン(シンプルタイプ)の価格相場……約1万5,000円~6万円
- シロッコファン(多機能タイプ)の価格相場……約10万円~18万円
まとめ
キッチンの換気扇を交換するときには、まずどんな換気扇に交換するのかを決めましょう。長年使われているプロペラファンであれば、キッチンの換気扇交換DIYが可能です。本記事で説明した手順にしたがって、DIYに挑戦してみてください。
シロッコファンの交換であれば、自力でおこなうのはおすすめできません。シロッコファンにはダクトの工事が必要なため、適切に設置できなかった場合のリスクが高いからです。
キッチンの換気扇交換にかかる費用は、レンジフードや換気扇の機種によって大きく違ってきます。キッチンの換気扇交換をDIYすることで費用を節約するよりも、適切なレンジフードや換気扇を選ぶことでコストをおさえていきましょう。
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